今から65年前の手巻き時計(愛知時計)です。ゼンマイが上手に巻けないとの事で修理依頼を受けました。
機械を外して調べます。
原因は指の先の箇所(ハジキ)。ゼンマイを巻いた際に緩んだり戻らないように止める為のハジキバネが無くなっていました。これではずっと空回りしてしまいます。
当時のバネのストックがあったので加工して作ります。こんなに細いパーツがとても重要なんです!
ムーブメントの種類によってこのバネは異なり、年代が新しいものは太く改良されているんですよ。
赤印の箇所です。時計を動かすゼンマイと音を鳴らすゼンマイの両方のバネが破損していたので取り付けます↓
油や汚れも付着していたので他のパーツも分解して綺麗にします。
摩耗等は無かったので、時計専用の油を注油しながら組み立てます。
5-56のスプレー等を噴射されるお客様がいらっしゃいますが、逆に故障の原因となりますのでやめましょう。
バネもしっかりと働き、カチカチっとしっかりロックして元通り元気に動き出しました。
木枠もしっかりしていて重厚感があります♪
ガラスや木枠を綺麗に拭いてムーブメントを収めます。
その後一週間ほど微調整を繰り返し完成となります。ポーンポーンと音が鳴らないのも、いつもある所に時計が無いのも寂しいですからね!社長さんをはじめスタッフの皆さんも待ち遠しいと思います!
会社をずっと見守ってきた掛け時計。
チクタクチクタク…時と一緒に歴史を刻み続けます( ^ω^ )
今回のような修理。20,000円くらいから承ります。
おかげさまで創業75年。時計修理・電池交換・指輪のサイズ直しやリフォーム加工・オーダー・記念日プレゼントなど、「タニダ」にお任せ下さい。
いいものいつまでも・・・。