1930〜40年代頃のドイツ製の手巻き時計です。ご実家の蔵を整理していたら出てきたそうです!
歴史を感じますね。
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今回の時計はかなり重症でした。分解してみるとゼンマイが中で切れ、その衝撃で歯車を損傷させていたのです。下の赤丸もその中の一つ↓
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歯車の噛み合う所が完全に折れ、歪みも生じていました。
まずこれを抜くのが一苦労なんです。
外した後は同じように真鍮をヤスリで削り復元します↓
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ゼンマイの解ける力を伝えるかなり重要で、負荷の掛かる箇所なので半田で補強しました。
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続いてゼンマイ。香箱車(ゼンマイが入っている歯車)の中にあるツメに引っ掛ける箇所が完全に破損していました。このままだとゼンマイを巻いても空回りしてしまいます。
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赤丸の所に引っ掛けます。
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ゼンマイは焼きが入っているため、とても硬くヤスリや金切りハサミの刃も入りません。
一度焼戻しをします。
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続いて穴を開けます。
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ヤスリで仕上げ
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完成したら香箱車に戻します。気を抜くと指を切ってしまうでの慎重に入れていきます。
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最後に万力や蓋閉め機を利用して蓋を閉め完成です。
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この後、全てのパーツをチェック・洗浄し組み立てとなります。
精度も問題なく元気に動きました!
亡くなったお父様のお話ではだいたい70年くらい止まっていたそうです。
再び動いた時計を見て、お客様もとても感動されていました♪
我々もそんな笑顔を見られてとても幸せです!
親から子へ。子から孫へ・・・。何世代も見守っていくんでしょうね!
 
おかげさまで創業73年。時計修理・電池交換・指輪のサイズ直しやリフォーム加工・オーダー・記念日プレゼントなど、お気軽に「タニダ」にご相談ください。
いいものいつまでも・・・。

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